どうも、mahuyuchanです。今回は、ボディビルの最高峰である、MR.オリンピアの2019年大会を振り返る記事になります。これを読んで、2020年のMR.オリンピアのための予習をしましょう。
目次
MR.オリンピアとは?
はじめに、MR.オリンピアとはなんなのかについて、簡単に説明したいと思います。
ボディビルディング競技には、アマチュア部門とプロ部門があるのですが、そのプロ部門の年間のチャンピオンを決める、世界で1番大きいコンテストがMR.オリンピアです。
MR.オリンピアの出場資格は、以下のいずれかを満たすことで得られます。
- 前年のMR.オリンピアでベスト5位以内入賞者
- 一定期間に行われたプロコンテストの優勝者
- 上記プロコンテストで得られるポイントの合計が一定に達した者
年度によっては、特別参加が認められるケースがあり、例を挙げれば、2016年のケビンレブローニの復帰や、今年のフィルヒースの参戦などがあります。
その年のボディビルの世界チャンピオンを決めるコンテストだけあり、賞金も非常に大きなものとなっています。
賞金は、年々上昇している傾向がありますが、昨年に関しては、1位が40万ドル、2位が15万ドル、3位が10万ドルでした。
優勝者には、賞金に加えて、ボディビルの創始者とされるユージン・サンドウをモチーフにしたサンドウ像が与えられます。
プロコンテストの中でも、年間のチャンピオンを決める1番大きい大会が、MR.オリンピアになります。
ベスト7の評価
それでは、実際に選手の写真を見ながら、良かったところや悪かったところについて解説していきます。
なお、画像はNPC NEWS ONLINEからお借りしています。
1位 ブランドンカリー
前年のMR.オリンピアで5位に入賞していたブランドンカリーが初優勝しました。
今大会では、昨年優勝のショーンローデン及び、7回優勝記録を持つフィルヒースが欠場したため、誰が優勝するかはなかなか予想が難しかったと思います。
その中で優勝を勝ち取ったブランドンカリーの長所は、なんと言ってもそのウエストの細さです。
細いウエストからの背中の広がりは圧巻で、これがバランスの良さと美しさ(ボディビルではエステティックと言います)をうまく演出していました。
ただ、個人的には、これまでのチャンピオンと比べると、イマイチ、迫力にはかけるかなと思いました。
審査基準が、ただ体が大きいだけでなく、均整の取れた体つきをしているかどうかに重きを置くように変わりつつあるのかと多います。
ブランドンカリーの欠点は、この写真では分かりませんが、臀部とハムストリングスの発達です。
この欠点を埋めることができれば、さらに迫力が出てきて、連覇も視野に入ってくるのではないかと思われます。
傑出した筋量があるわけではないですが、バランスの良さで優勝を勝ち取ったように思います。
2位 ウィリアムボナック
2位には、前年4位のウィリアムボナックがランクインしました。
優勝はブランドンカリーでしたが、ウィリアムボナックも相当良かったため、どちらが優勝してもおかしくなかったとは思います。
筋肉の発達もコンディションも言うことなしでしたが、ウィリアムボナックは他の選手と比べるとやや小柄なため、それで迫力が出にくかったのかなと思います。
webで検索すると身長は170cmと出てきますが、見ている感じだと165cm程度のような気がしなくもないです。
MR.オリンピアと同じくらい大きな大会で権威もあるアーノルドクラシックで2回優勝するなどその実力は十分であるため、2020年のMR.オリンピアでも活躍することが予想できます。
完成度の非常に高い選手なのですが、身長というハンディをどれだけ克服できるかが今後のポイントになりそうです。
3位 ハディチューパン
MR.オリンピア初出場で3位入賞という偉業を成し遂げた選手です。
直前まで、ビザの関係で出場できるか分からないという状態が続いていたのですが、コンテスト1ヶ月前頃に出場できることが決まったように覚えています。
ウィリアムボナック同様に身長は低めの選手なのですが、全身の筋肉の発達が凄まじいため、迫力がとてもあります。
また、コンディションの良さも素晴らしく、3位の実力は十分にあるように思いました。
今年のコンテストに出場するのかどうかは分かりませんが、出場するなら更なる順位のアップも期待できる選手でしょう。
以下の動画は、ハディチューパンが優勝したバンクーバープロのものです。
コンディションの凄まじさがよく分かります。
ハディチューパンは小柄ですが、その骨格に、これでもかと筋肉を搭載している選手です。
4位 デキスタージャクソン
4位には、「ザ・ブレード」デキスタージャクソンが入賞しました。
過去に2008年のミスターオリンピアで優勝したこともある選手ですが、なんと2019年時点での年齢は49歳でした。
ボディビルは他のスポーツと異なり、筋肉を発達させる年数が長いほど有利になる傾向がありますが、それでも、プロでは40歳を過ぎると衰えの方が顕著に現れ出しましす。
年齢という壁を乗り越えて4位に入賞したことは素晴らしいことだと思います。
デキスタージャクソンの強みは、「ザ・ブレード」の異名の通りの、コンディションの良さとバランスの良さにあります。
近年は若干腹部の肥大が目につくようになってきましたが、他の選手と比べればひどいというほどではないため、それほど減点されなかったのではないかと思います。
今回の大会を最後にMR.オリンピアは引退と言っていましたが、今年のアーノルドクラシックでは2位に入賞するなど、まだまだ健在ぶりを見せているので、またMR.オリンピアで勇姿を見ることもできるかもしれません。
弱点や隙のない、非常にバランスの良い体とコンディションの良さで戦っている選手です。
5位 ローリーウィンクラー
5位には、前年3位のローリーウィンクラーが入賞しました。
個人的にはこの選手はあまり好みではないので、この順位でもそれほど驚きはありません。
筋肉の量だけで言えば、出場選手中1位か2位を争うものがあると思いますが、それをほぼ打ち消すくらいプロポーションが悪いのが弱点です。
ボディビル用語では、このような選手のことをフリーキーと呼び、過去の選手では、マーカスルールやブランチウォレンが該当します。
以前はローリーウィンクラーは腹部の肥大が酷かったのですが、それを近年は改善してきて、ある程度は見ることのできる体つきになってきたのですが、それでも美しい体とは遠い気がします。
今大会では、3位のハディチューパンや4位のデキスタージャクソンと比べると、コンディションの甘さが際立ってしまったように思います。
とにかく大きい筋肉が好きな人にはおすすめの選手ですが、個人的にはあまり好みではないです。
6位 スティーブククロ
6位には、前年10位のスティーブククロがランクインしました。
この選手は、非常に大きな筋肉を持っているのですが、関節がやや太いために、メリハリのある体つきに見えない点が欠点です。
ボディビルでは、バランスの良さやコンディションの良さにより、本来の筋肉のサイズよりも大きく見えることが往々にしてあるのですが、この選手の場合はそれが逆に作用しているイメージです。
この写真を見る限りだと、若干皮膚に水が残っているように見えるため、その辺りが6位の理由なのかもしれません。
関節を細くすることはできないので、これは生まれ持った素質が物を言います。
7位 セドリックマクミラン
7位には、前年9位のセドリックマクミランが入賞しました。
セドリックマクミランは、アーノルドクラシックの優勝経験もあるボディビルダーですが、イマイチ、MR.オリンピアでは成績を残せていないイメージがあります。
特に目立った弱点はないように思いますが、その分、目立った長所もない選手と言えるかもしれません。
写真を見る限りでは、上半身のコンディションが今ひとつのように思えます。
今年43歳になる選手で、そろそろ加齢の影響で弱くなる部位が出てくるかもしれませんが、デキスタージャクソンを見習って、長い間活躍してほしいです。
今回のMR.オリンピアでは調整がイマイチだったように思います。
まとめ
今回は、2019年のMR.オリンピアを簡単に振り返ってみました。
今年のMR.オリンピアには、過去7回優勝のフィルヒースが参戦することが発表されているので、上記メンバーと戦って、どの程度の順位にランクインされるのかが非常に気になります。
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2019年のミスターオリンピアを振り返る記事とても楽しく拝見させていただきました。
2位の選手が筋肉の張りもよくてバランスがいいと思いました。笑顔もすてきなので得点にプラスされたのかなと思います。
この記事を読んで2020年のミスターオリンピアが楽しみになりました。
山岸選手も出場されるんでしょうか。
オリンピアの記事を楽しんでもらえて良かったです。
笑顔は審査対象ではないですが、印象はやはり良くなると思います。
山岸選手は、今回紹介した選手とは違う、体重制限のある部門に出場予定です。
入賞すると良いなと思っています。