どうも、mahuyuchanです。今回は、バーベルスクワットのバリエーションを紹介し、その特徴や効果を解説していきます。トレーニング初級者から上級者まで参考にしていただきたいです。
目次
バックスクワット
バックスクワットは、バーベルを体の背面に担いで行うスクワットのことです。
一般的には、僧帽筋の上に乗せるやり方をハイバースクワット、後部三角筋の上に乗せるやり方をローバースクワットと呼びます。
また、しゃがみの深さでも、クオータースクワット、ハーフスクワット、パラレルスクワット、フルスクワット、フルボトムスクワットというように分類できます。
まずは、ハイバースクワットとローバースクワットの違いについて紹介した上で、続いて、スクワットの深さについて解説していきます。
バーの担ぎ方と、スクワットでしゃがむ深さによって、バリエーションを区分することができます。
ハイバースクワット
ハイバースクワットでは、前述の通り、バーベルを僧帽筋の上に乗せて担ぎます。
スクワット動作の基本として、重心の真上にバーベルが乗るようにするというものがあります。
ハイバースクワットでこのことを意識すると、一連の動作を通じて、上半身は直立に近い状態を維持することになります。
スクワットには、股関節主動になるものと、膝関節主動になるものがありますが、フロントスクワットは後者に該当します。
股関節主動の場合は、筋力の強い体の背面の筋肉を活動させやすいですが、そのためには、上半身が前方へ倒れ込むようなフォームを取る必要があります。
ハイバーの状態でこれを行おうとすると、バーが前方へ転がり落ちてしまうため、うまく動作することができません。
ハイバースクワットでは、上半身は比較的直立に近い状態を保った上で、腰を真下に落としていくようなイメージを持つと良いです。
上記のことから分かるように、ハイバースクワットでは、体の背面の筋肉よりは、大腿四頭筋に負荷がかかりやすいです。
大腿四頭筋が強くて記録を狙いたい選手や、これから大腿四頭筋を鍛えていきたい選手などには有効なエクササイズとなります。
これから脚のトレーニングを始めるという方は、まずはハイバースクワットから初めてみることをお勧めします。
ローバースクワット
ローバースクワットでは、バーベルを後部三角筋の上に保持します。
慣れないうちはこの位置にバーベルを固定することが難しいですが、何度か繰り返すうちに、自分にあった支えかたや乗せる位置が見つかります。
ローバースクワットのポイントは、上半身の前傾を作ることで、体の背面の筋肉を活動させる点にあります。
スクワットでは、バーベルは常に重心に乗せた状態を維持するべきであることを考えると、ローバーの状態でしゃがんでいくためには、自然と上半身が前傾していく流れになります。
そして、その状態で力発揮をしようとすると、臀筋やハムストリングの強い出力に加え、体幹を安定させる固有背筋などの力が必要となってきます。
パワーリフターの多くがこのローバースクワットを用いて記録を出していることからも、ハイバースクワットよりも力が発揮しやすいということが分かります。
ただし、選手によって体つきや筋肉量は当然異なるため、無理して新しいフォームに挑戦するよりは、自分に馴染みのあるフォームの方が力が出しやすという場合も十分あると思います。
ハイバースクワットと比べると、大腿四頭筋よりも、臀筋やハムストリングの筋力の高い人に当てはまりやすいフォームだと言えます。
フォームの習得は難しいですが、記録を狙っていきたい場合は、積極的に挑戦する価値のあるフォームです。
スクワットの深さについて
続いては、スクワットの深さについて解説します。
スクワットの深さは、大まかに以下のように区分することができます。
- クォータースクワット
- ハーフスクワット
- パラレルスクワット
- フルスクワット
- フルボトムスクワット
それでは、1つ1つ見ていきましょう。
クォータースクワット
しゃがんだ際に、太腿と下腿のなす角度が135度程度になるスクワットです。
イメージとしては、ほんの少しだけしゃがんで立つことを繰り返しているスクワットが当てはまります。
基本的には、筋肉は、最大限に伸張させてから収縮させることで肥大の刺激を与えられるので、クォータースクワットは筋肥大にはあまり向いていないと言えます。
高重量を支える体幹を鍛えるための練習としては使えるかもしれませんが、脚の筋肥大には効果が低いと覚えておきましょう。
ハーフスクワット
しゃがんだ時に、太腿と下腿のなす角度が90度程度になるスクワットです。
クォータースクワットよりも深くはしゃがめていますが、まだ筋肥大の刺激を得るには不十分です。
それだけならまだしも、このタイプのスクワットを行っている人は、膝が前方に極端に飛び出したフォームで行っている割合が高いように思います。
このようなフォームでは、膝関節を回転させる力が加わるため、怪我をするリスクが非常に高くなります。
見栄を張って、高重量を間違ったやり方で行うのではなく、自分に最適な重さを正しいフォームで行えるようにしましょう。
パラレルスクワット
ジムで一番推奨されるスクワットです。
しゃがむ深さの目安は、太腿が床と並行になるまでです。
ここまでしゃがむと、しっかりと臀筋やハムストリングがストレッチされるため、筋肥大の効果が見込めます。
のちに紹介するフルスクワットやフルボトムスクワットの方が効果は高いですが、疲労度と筋肥大のコストパフォーマンスを考えると、パラレルスクワットはかなりお勧めの種目となります。
パラレルスクワットを行う場合でも、膝が過度に前に出過ぎないようには気を付けましょう。
フルスクワット
フルスクワットは、パワーリフティング競技で求められるフォームです。
基準となる深さは、パラレルスクワットの状態から、股関節がさらに下がる深さです。
パワーリフティングでは、これをクリアせずに立ち上がってしまうと、失敗判定になってしまいます。
パラレルスクワットよりも深くしゃがむことになるため、当然、バーベルを持ち上げる距離も長くなり、その分きつくなります。
しかしながら、それだけ高負荷を筋肉に与えられるということになるため、効率よりも効果を優先したいと考えるならば採用する価値はあります。
フルボトムスクワット
フルスクワットよりも深く下ろすのがフルボトムスクワットになります。
明確な基準はないですが、臀部が床にほとんどつくのではないかと思われる位置までしゃがんだり、しゃがむ過程でふくらはぎと太ももが接触したりというのが目安になります。
前述したどのスクワットよりもはるかにきついですが、それだけ効果は高いです。
自分はフルボトムスクワットしか行わないですが、それ以外のスクワットを行うと物足りないような感じがしてしまいます。
とにかく筋肉を大きくしたいというボディビルダーにはお勧めの種目です。
スクワットの深さは好みが別れるところですが、筋肥大を目的としてトレーニングしているならば、最低でもパラレルまでは下ろすようにしたいところです。
高重量をフルボトムで行うのはかなりきついので、重量とのバランスを見ながらでも良いと思います。
フロントスクワット
フロントスクワットは、バーベルを体の前で保持して行うスクワットです。
ウエイトリフティング競技の時に用いられるバーベルの持ち方がフロントスクワットの1つのパターンになります。
フロントスクワットの特徴は、極めて上半身が立った状態で動作する点です。
バックスクワットのハイバースクワットでも上半身は比較的立った状態になりますが、フロントスクワットでは、上半身が傾くとバーベルを安定して保持できなくなるため、上半身を立ててキープすることが必須になります。
これにより、メインで使われるのは大腿四頭筋になります。
フロントスクワットは、バーベルを保持する方法で3種類に分けることができます。
手のひらクロス型
ボディビルダーが行うことの多い方法です。
三角筋にバーベルを乗せたら、その真ん中で手のひらをクロスさせ、前方に落ちないようにサポートします。
手で支えているため、上半身が多少ぶれても対応することができます。
ウエイトリフティング型
ウエイトリフティング選手が用いる方法で、肘を前方に突き出した状態から、手のひらを手前側に持ってきてバーベルに添えるようにします。
ボトムに置いたバーベルを頭上まで持ち上げるという動作の流れから生じた持ち方ですが、ジムでもこのやり方をしている人を何回か見かけたことはあります。
肩の柔軟性が必要になる持ち方なので、練習せずにすぐに取り入れることは難しいです。
肩に乗せるだけ型
自分が行っているのがこのやり方です。
三角筋にバーベルを乗せたら、手は顔の前で組むようにして、バーベルには触れません。
この持ち方は、上半身が傾くとすぐにバーベルが落ちてしまうのですが、逆に言うと、落ちないように複数の筋肉を維持することがうまくなるという利点があります。
このやり方でスクワットにおける上半身の大切さを学んだ上で、バックスクワットに移行させるという指導をしている方もいます。
フロントスクワットとバックスクワットは別種目と思ってもらった上で取り組むことをお勧めします。
フォームに似ている部分はあまりないので、それぞれを互いの補助種目として捉えると良いと思います。
補助種目系
続いては、パワーリフティング競技などで勝つために、選手が補強トレーニングとして取り入れる種目を紹介します。
ボックススクワット
パラレルスクワットもしくはフルスクワットでしゃがみ切った位置にベンチやボックスを配置し、臀部がそれに触れた状態から勢いよく立ち上がる練習をするものです。
スクワットでは、ボトムポジションでいかに力発揮をして、上方へ体を動かしていくかが重要になるので、このタイプの練習をすることで、ボトムからの切り返し動作を練習することができます。
素早い力発揮を学習するためのものなので、普段行っているトレーニングの重量よりは軽くして、スピード感を意識しながら動作できると良いでしょう。
アンダーソンスクワット
アンダーソンスクワットもボックススクワットと考え方は同じで、ボトムからの切り返しに焦点を当てたスクワットになります。
ラックのセーフティーバーを、ちょうど自分がしゃがんだあたりにセットし、バーベルがセーフティーバーに触れたら立ち上がるというように動作します。
ポイントは、セーフティーバーに当たったところで必ず静止するフェイズを持たせることです。
ここで弾んでしまうと、その勢いを利用してバーベルを挙げることになってしまうので、当初の狙いが達成できません。
ストップスクワット
ストップスクワットは、上記のボックススクワットやアンダーソンスクワットを、器具なしで行うと考えてもらえれば良いです。
自分のスクワットのボトムの位置までしゃがんだら、そこで自力で静止し、再び立ち上がるというものです。
ボックススクワットやアンダーソンスクワットでは、器具がウエイトを支えてくれるため、バーベルを持って立ち上がることだけに集中できますが、ストップスクワットでは、全ての行程を自力で行う必要があるので、それだけ難易度が増します。
重量は無理をせず、あくまでも瞬発力の強化のための種目と割り切って、スピーディーに行える重量をチョイスしましょう。
ここで紹介した補助種目は非常に特殊であるため、筋肉作りのみを目的としている場合は、あえて取り入れなくても問題ないです。
まとめ
今回は、スクワットの様々なバリエーションについて解説しました。
自分のレベルや好みに合わせて、ここに書かれたものをぜひ試してみてもらいたいと思います。
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