どうも、mahuyuchanです。今回は、ベンチプレスのバリエーション3種類について解説します。
目次
スタンダードベンチプレス
はじめに、いわゆる基本のベンチプレスについて解説します。
このブログでも何度か取り上げている種目ですが、今回は改めて、基礎的な部分をおさらいします。
ベンチプレス徹底攻略「初心者卒業の100kgリフトまで」
動作の基本
ベンチプレスではまず、自分にあった手幅を決める必要があります。
手幅を広く取ったワイドグリップならば、その分、バーベルを押し上げる距離が短くなるため、記録を狙いやすくなります。
また、手幅を広くすると、大胸筋の関与を増やすことができます。
パワーリフティングのルールでは、バーベルに刻まれた81cmラインに人差し指が乗る状態よりも広く持つことは禁止されています。
一方で、骨格の問題やこれまでのトレーニング経験によっては、ナロー気味の手幅の方がしっくり来る場合もあります。
ナローの場合は、挙上距離は長くなってしまいますが、肩や三頭の力をワイドよりも使いやすいという利点があります。
自分は以前はワイドグリップでトレーニングしていましたが、記録があまり伸びない時期が続いたためにナローグリップに移行したところ、感触がかなり良く、今でもそれを続けています。
他に重要な点としては、上体のアーチ(ブリッジ)が挙げられます。
肩甲骨を寄せることで胸を張ったり、お尻を頭の方に近づけることでブリッジを組んだりすることで、バーベルと胸の間の距離を縮めることができ、結果として記録を出しやすくなります。
しかしながら、このブリッジについては意見が様々です。
ブリッジを組んだ方が出力が上がるという意見もあれば、ベンチにしっかりと背中をつけた状態で競技するパラリンピック選手でも重量を扱えるので、ブリッジは不要という意見もあります。
別の観点では、脚の踏ん張りの有無からこのブリッジを議論することもできます。
ブリッジを組むと脚を踏ん張りやすくなり、それだけ下半身の力をバーベルに伝えやすくもなります。
ベンチプレス というと、大胸筋の種目と思いがちですが、記録を伸ばすためには、全身の力をうまく利用することも重要になってきます。
刺激される筋肉
スタンダードのベンチプレスでは、手幅にもよりますが、メインで動作に関わるのは大胸筋になります。
補助的に使われるのは上腕三頭筋と三角筋ですが、これは前述の通り、手幅がナローならば、メインで使われる筋肉にもなり得ます。
あとは、背中の筋肉、体幹部の筋肉、下半身の筋肉なども副次的に使われます。
注意点
スタンダードベンチプレスは、やはりブリッジの組み方が一番重要かと思います。
挙上距離を縮めることだけを考えても、力が発揮できないフォームになってしまっては意味がありません。
自分の体の柔軟性を考えて、無理なく力発揮できるフォームを探求すると良いでしょう。
また、バーの持ち方も重要です。
手首を寝かせて持つと、手首に負担がかかるので良くないという指導が一般的にはされますが、これは寝かせすぎが問題なだけで、立てて持つ持ち方が正解という意味ではありません。
手首を立てて持つと、バーベルの重さを親指だけで受け止めることになるため、重量が上がったときに対応できません。
手首の角度の目安としては、腕立て伏せをするときの掌と上腕の関係をイメージすると良いでしょう。
ジムでの人気種目第1位と言っても過言ではないかもしれないベンチプレスですが、意外と正しいフォームでトレーニングできている人は少ないように思います。
足上げベンチプレス
続いて、ベンチの上に足を上げて行うタイプのベンチプレスについて解説します。
動作の基本
このベンチプレスでは、脚の踏ん張りを使うことができないため、当然ブリッジを組むこともできません。
それにより、扱える重量はスタンダードのベンチプレスには及ばないのですが、腰にやさしいという特徴があります。
無理なブリッジを維持することなく、動作を通じて背中をベンチに密着させることができるのは、非常に良い点です。
また、下半身が使えない分、より上半身の筋肉の動きにフォーカスできるという特徴もあります。
ベンチプレスの補助トレーニングとして採用されることも多い種目です。
自分はこのタイプのベンチプレスが一番好きなので、基本的には足上げベンチプレスしか普段のトレーニングでは行いません。
刺激される筋肉
通常のベンチプレスと異なり、下半身の筋肉はほとんど活動しませんが、大胸筋や上腕三頭筋、三角筋は同じように活動します。
ブリッジを組まない分、バーの降りる位置が上側(顔寄り)になるため、三角筋の関与が増えるという意見もあります。
注意点
刺激される筋肉の項に書きましたが、肩に強い負荷を感じる人もいます。
通常のベンチプレスの補助トレーニングとして行うのならば、あまり重量を追い求めすぎないようにすると良いでしょう。
また、試合ではこのフォームは使えないので、試合に出ることを考えている人は、しっかりと脚は床に下ろしたフォームをまずは習得するようにしてください。
腰に不安がある人にはお勧めのベンチプレスですが、自分のように、特に問題がなくても好んで行なっている場合もあります。
尻上げベンチプレス
最後に尻上げベンチプレスについて解説します。
一般的には、ケツ上げベンチプレスと呼ばれていることが多いように思います。
動作の基本
尻上げベンチプレス では、通常のベンチプレスのようにブリッジを組んだ状態よりも、さらに高いブリッジを組みます。
パワーリフティングのルールでは、尻がベンチから浮くと失格になるのでブリッジには限界がありますが、尻上げベンチプレスであれば、柔軟性が許す限りは高いブリッジを作ることができます。
またこのフォームは、全身のバネや反動を使いやすいという特徴があります。
もちろん、いきなりこのフォームを真似したからと言って重量が上がるわけではなく、練習をして身につけないことには始まりません。
自分は行ったことがないですが、動画を見ていると、特に下半身の力を出しやすいフォームのように見えます。
このタイプの練習をすることで、全身の瞬発力を高めることができるため、通常のベンチプレスの記録アップにもつながります。
刺激される筋肉
刺激される筋肉は他のベンチプレスと同じで大胸筋や上腕三頭筋、三角筋がメインとなりますが、それとは別に、この尻上げベンチプレスでは、全身の筋肉の協調も習得できます。
全身の筋肉を一気に使うことができれば、それだけ強い力を出すことができるので、練習の一要素として取り入れるのも良いかもしれません。
注意点
尻上げベンチプレスの一番の注意点は、バーベルの落下です。
通常のベンチプレスよりも重量が扱えるので、調子良くトレーニングしてしまいがちですが、タイミングのズレ等により出力が落ちる可能性があるので、十分に注意して動作する必要があります。
また、筋力や筋量が伴わない状態であまりにもウエイトを追い求めると、関節や腱に思わぬ負荷がかかることがあります。
通常のベンチプレスとあまりにもかけ離れるような重量を扱うのは控えることをお勧めします。
尻上げベンチプレスを邪道とする見方もありますが、個人が楽しく満足してトレーニングできているならば特に問題はないと思います。
まとめ
今回は、スタンダードベンチプレス 、足上げベンチプレス、尻上げベンチプレスについて解説しました。
基本となるスタンダードベンチプレスの重量を伸ばすために、他の2種目をうまく活用できると良いトレーニングになりそうです。
1,294 total views, 1 views today
One thought to “スタンダードベンチプレス・足上げベンチプレス・尻上げベンチプレスを徹底解説”