筋トレ・ボディビルとドーピングについて

どうも、mahuyuchanです。
残念なことに、知人が禁止薬物を使用し始めました。
今回はそれを踏まえて、筋トレやボディビルとドーピングの関係性について紹介します。

目次

ドーピングとはそもそも何なのか?

スポーツの世界にいる人でもそうでない人でも、ドーピングという言葉は聞いたことがあると思いますが、具体的にどのようなものなのかについては知らない人がほとんどだと思います。

ドーピングの定義について、日本アンチドーピング機構のウェブサイトには以下のように書かれています。

ドーピングとは「スポーツにおいて禁止されている物質や方法によって競技能力を高め、意図的に自分だけが優位に立ち、勝利を得ようとする行為」のことです。禁止薬物を意図的に使用することだけをドーピングと呼びがちですが、それだけではありません。意図的であるかどうかに関わらず、ルールに反する様々な競技能力を高める「方法」や、それらの行為を「隠すこと」も含めて、ドーピングと呼びます。

ドーピングは、自分自身の努力や、チームメイトとの信頼、競い合う相手へのリスペクト、スポーツを応援する人々の期待などを裏切る、不誠実で利己的な行為であり、ドーピングがある限り、そもそもスポーツはスポーツとして成り立つことができません。

なぜ、このような競技力を向上させる薬物の使用が禁止されているかというと、人体に害があるものが多く含まれるためではないかと思います。

競技力の向上に貢献すると思われるプロテインやクレアチンが規制の対象にならないのは、これらが人体に及ぼす悪影響がほぼないからではないでしょうか。

筋肉を増やしたり、筋力を向上させたりという目的でプロテインやクレアチンは摂取されますが、あくまでも栄養食品という位置づけなので、その効力は劇的ではない一方、禁止薬物は人体に元々存在しないものであり、その効果も絶大です。

筋肉量が勝敗を大きく分けるボディビル競技でドーピングが当たり前のように行われているのは、こういった経緯があるからです。

ドーピングを行うことによって、スポーツの公平性が失われるという点が問題のようです。

ドーピングが体に及ぼす影響

ドーピングには競技力向上に対して劇的な効力があると書きましたが、大きな副作用があるものも多いです。

ボディビルで一番多く使用されているのは、アナボリックステロイドと呼ばれるタイプの禁止薬物です。

これは、食べたものを自分の組織(筋肉)にする力を向上させるアナボリックな働きを持つステロイドで、多くは男性ホルモンの分子構造を模倣したものとなっています。

wikipediaによると、このアナボリックステロイドの副作用として、以下のようなものが挙げられています。

  • 肝障害、肝臓癌、前立腺癌、高コレステロール血症、高血圧症、多血症、心筋梗塞、糖尿病、睡眠時無呼吸症候群、性腺刺激ホルモン分泌低下性性機能低下症、体液性免疫異常、ニキビ、筋断裂、痛風、しゃがれ声化あるいは金切り声化など。
  • 頭髪の消失:ジヒドロテストステロン作用による。ジヒドロテストステロン由来のステロイドの場合は直接的な原因になるが、それ以外の場合は5αリダクターゼの作用による。
  • 多毛症:顔、乳首の間、背中、肩、大腿の裏、臍下、臀部などといった、体毛が少ない部分への異常な出現。
  • 精神的症状:鬱病的症状、妄想、気分変動の激化、パラノイア、苛立ち。
  • 行動変化:攻撃性や突発的な暴力衝動の発現。
  • 使用者が男性の場合:「女性化」 ― 乳房の女性化、すなわち男性の乳房発育。声の高音化、睾丸の萎縮、無精子症(すなわち精液中の精子の減少)、前立腺の肥大、可逆性の生殖不能症。過剰なテストステロンが体脂肪組織等に存在するアロマターゼの作用によってエストロゲンに変化するために起こる。または、使用中止時に、テストステロンなどの男性ホルモンの体内における自然分泌量が低下するために起こる[11]
  • 使用者が女性の場合:「男性化」 ― 不可逆的な男性化あるいは男性化徴候、胎盤の男性化、声の深化、胸部の矮小化、無月経。
  • 使用者の年齢によっては:思春期前期における早期骨端閉鎖。

この中で重篤な副作用と考えられるのは、やはり内臓機能に関わるものだと思います。

毎年のように、プロボディビルダーが心臓の病気で亡くなったニュースが出回りますが、これは本人の持病に由来するものというよりは、やはり禁止薬物の使用によるところが大きいと思います。

プロボディビルの世界で勝つためにドーピングをする場合は、それこそ命がけと思わないといけません。

プロボディビルの世界について

プロボディビルの世界では、残念ながら、ドーピングをするのが当たり前になっています。

表面上はドーピングを禁止していることになっていますが、ショービジネスという面を持つプロコンテストでは、モンスター級の体を観客が求めるため、完全にドーピングを取り除くことは不可能です。

また、他の選手が使っている場合、自分も使わないことにはとても勝負にならないという現実があります。

ここで2枚の写真を紹介します。

鈴木雅選手アーノルド・アマチュア・ボディビル選手権 80kg級優勝!緊急インタビュー(1/3)
https://physiqueonline.jp/competition/arnold/page601.html

この写真は、日本を代表する偉大なボディビルダーである鈴木雅選手が、アーノルドクラシックアマチュアで優勝した時の写真です。

鈴木選手はこれまでに多数のドーピングチェックを受けており、場合によっては自宅や外出先での抜き打ちの検査も実施されているようで、日本が誇る完全クリーンなボディビルダーだと言えます。

鈴木選手の身長が167cmで、この時のコンテストの階級が80kg級であることを考えると、このあたりがドーピングをせずに到達できる最高点と言えます。

これに対して、ドーピングを行っているプロ選手の画像が以下のものです。

ローリーウィンクラーー身長ー体重ートレーニングー食事など

この選手はローリーウィンクラーという名前で、身長は168cm、体重はコンテスト時で120kg程度のようです。

鈴木選手と比べると、同じくらいの身長であるにもかかわらず、体重では40kgも上であることが分かります。

禁止薬物を使うことでこれだけの差が出てしまうのであれば、プロ選手は使って当たり前となってしまうのも仕方のないことかもしれません。

ちなみに、世界的には禁止薬物を使って筋肉を増やすことは当たり前のように見なされていて、アンチドーピングにこだわる日本のボディビルは、ガラビ(ガラパゴスボディビル)と揶揄されることもあります。

ドーピングに関する個人的な見解

国によっては、こういった禁止薬物の所持が違法になりますが、日本では個人が所持したり使用したりすることを罰する法律はありません。

それも踏まえると、私としては、個人が自分の責任で楽しむ分には、ドーピングの使用は問題ないと考えます。

しかしながら、アンチドーピングの大会に出場していた身としては、ドーピングを行っている選手には大会には出場してほしくないという気持ちはあります。

最近では、日本でもドーピング検査を実施しない競技団体が増えてきているので、ドーピングを行う選手とそうでない選手がうまく棲み分けられるようになってくれれば良いと思います。

それ以外の点では、禁止薬物を使用する場合は、正しい知識と副作用のことも受け入れる覚悟を持って行ってほしいとは思います。

知識のない初心者が安易な考えで薬物に手を出して体を壊してしまうと、自分以外の多くの人を悲しませる結果になりかねません。

ドーピングをどうしても行いたい場合は、知識のある人にノウハウを習うか、薬物の使用法を解説したウェブサイトを参考にすることが不可欠だと思います。

楽していい体が手に入ると思われがちですが、適当にやっていては体を壊す結果になるだけということも理解しておく必要があります。

最終的には個人の責任で使用することになります。

まとめ

今回は、ドーピングについて紹介しました。

私としては、競技に参加しない個人が楽しむ分には、禁止薬物の使用は問題ないと思っていますが、それによる健康被害についてはよく理解した上で手を出すべきと考えます。

今後、機会があったら、禁止薬物について解説するような記事も書いてみたいと思っています。

 1,275 total views,  2 views today

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です