どうも、mahuyuchanです。
今回は、東大に現役合格することがどの程度難しいことなのかについて、実体験を踏まえながら解説していきます。
目次
東大の基本情報
具体的な私の体験談を語る前に、東大の受験難易度を数値から判断してみます。
河合塾の発表している資料によると東大の偏差値は以下のようになっています。
文科一類67.5
文科二類67.5
文科三類67.5
理科一類67.5
理科二類67.5
理科三類72.5
偏差値67.5と言うと、全体集団の中で上位4%程度いうことになります。
もちろん、受験する模試によっては、偏差値が高く出やすいものや、逆に低く出やすいものもあるので、この数字だけを鵜呑みにすることはできませんが、難関であることの一つの目安にはなると思います。
ちなみに、多少の差はありますが、京大の各学部も東大と同じような偏差値となっています。
東大に現役合格するパターン
続いて、東大に現役合格する学生のパターンを説明していきます。
自分が属していたパターン以外については、推測の部分もあるので、全てを真剣に読んでいただかなくても大丈夫です。
中学受験パターン
教育熱心な家庭に見られ、小さい頃から、東大に進学することを運命づけられた、幸福なのか不幸なのかよく分からないパターンです。
このルートに入る学生は、まず小学生の頃から、難関の中高一貫校に入るために勉強漬けの日々を送ります。
勉強が好きで中学受験をするならば問題ないとは思いますが、家庭教師募集の掲示板を見ていると、塾の授業についていかせてなんとか合格させるために、金額にいとめはつけずに募集をかけている家庭が頻繁に見られます。
おそらく子どもは受験なんてせずに、周りの友達のように遊びたいと思っているのでしょうが、家庭環境がそれを許さないようです。
そうしてなんとか目的とする中高一貫校に進学できたとしても、元々勉強の才能がない子どもであれば、その後もずっと苦労します。
一般の誤解として、有名中高一貫校に入れば、塾には行かなくても有名大学に入れるというものがありますが、首都圏の有名中高一貫校生のための進学塾があるくらいで、東大に入るには中学受験に成功するだけでは不十分だということが分かります。
もちろん、才能があって中学受験も楽々クリアしたような層であれば、大学受験も楽々超えていくことはあると思います。
中学受験パターンについていろいろ書きましたが、そうは言っても、やはり東大には中高一貫校から多くの学生が入学するように思います。
公立高校パターン
自分はこのパターンでした。
元々中学受験は行わず、高校受験では難関の国私立を狙いましたが不合格で、結局、県内トップの公立高校に進学しました。
偏差値は65程度だったと思います。
トップの進学校ということで、集まる学生のレベルは高いものとなりますが、それでも中学受験をした学生に比べると、いろいろな面で不利なところはあります。
中高一貫校では、授業をかなりのペースで進めることができるため、高校3年生の1年間は受験対策に集中できると聞いたことがありますが、公立高校ではそれができないため、どうしても受験に関してはハンデを背負った状態となります。
もちろん、公立高校の学生でも、自主的に授業の先取りをしたり、塾に通ったりすることでこの穴を埋めていくことは可能ですが、これにより、学校の授業だけで受かろうとするのはとても困難な道であることが分かります。
あとは、進学校でない限りは、熱意を持って指導に当たる教員の数が少ないであろうことも、公立高校から東大に現役合格することが難しい理由の一つになるように思います。
自分の高校の先生は非常に良い先生ばかりで、熱心に受験対策をしてくださりました。
自分の受験経験
次は、自分が東大に現役合格するまでに、1年生の頃からどのような学習を行っていたかを紹介します。
自分は、天才タイプではないにもかかわらず、本気で受験勉強に取り組むのが遅かったため、非常に苦労しました。
このブログを読んでいる受験生の方は、こうならないようにしてください。
1年生時
入学して数ヶ月は、目指していた難関国私立に合格できなかったことがずっと尾を引いていて、少し根暗になっていましたが、友達ができて日々の生活を送るうちに、そのことは次第に忘れていきました。
肝心の勉強については、この頃はテスト前に仲間同士で集まって勉強会を開くくらいで、定期的に自主学習を続けているということはありませんでした。
それでも、定期的に行われる学年全体のテストでは、10番台を維持していたように思います。
中学時代に行っていた、難関高校を目指す勉強の内容は、大学レベルにも匹敵する内容が多くあり、今考えると、英語と国語に関しては、この頃ですでにMARCH程度なら合格できるくらいの実力があったように思います。
これを聞くと、なんだかんだ言って才能があるんだと思う方もいるかもしれませんが、これくらいの能力のことを才能で片付けるくらいでは、東大入試ははっきり言ってまるで無理です。
実際に、私の高校でも、学年1桁の成績をコンスタントに残していても東大には入れなかった学生は多くいました。
東大に楽して入れる層は本当に限られているのだということを理解してください。
話を戻します。
私はテスト前勉強でそれなりの成績は取っていましたが、大学受験についてはこの頃は深く考えていなかったため、進路希望調査票に漁師と書いて担任に呼び出されたこともありました。
この頃は東大を自分が受験するとは全く思っていませんでした。
大学受験がどのようなものであるのかというイメージが、この頃の自分の中には何もなかったように思います。
2年生時
2年生になってクラス替えがあり、仲のよかった友達が尽く自分のクラスからいなくなってしまったため、前期はほとんど友達がいないような状態で過ごしました。
そうなると、他にやることがないので勉強をするようになりました。
この頃が、高校生になってからの初めてのまとまった時間の家庭学習になると思います。
家庭学習とは言っても、自分の家で机に向かったのは数えるほどで、勉強のほとんどは通学時間の電車内で行っていました。
片道1時間以上かかる高校に通っていたので、電車内での勉強時間は余るほどありました。
そこで、まずは苦手だった数学を固めることにして、学校で配られた傍用問題集がボロボロになるまでやり込みました。
これにより、基本的な問題の解法が一通り頭に入ると同時に、計算力が強化されたように思います。
その他の科目に関していうと、中学時代から得意であった英語と国語は学校の授業だけで順調に学力が伸びていった感じでしたが、高校から始まった化学はやや苦手なままでした。
ちなみに生物に関しては、3年生時に国際生物学オリンピックの国内選考でメダルをもらうくらいの実力があったので、心配していませんでした。
この点については、勉強の才能がない自分の中でも、唯一、若干の才能があった部分なのではないかと思っています。
2年生の冬には、駿台の体験授業に参加する機会がありましたが、そこで驚愕する出来事がありました。
自分は学校の中ではかなり優秀な方でしたし、模試の成績も悪くなかったため、背伸びして、一番上のクラスの数学を受講したのですが、そこで待っていたのは、中高一貫校所属ですでに高校範囲の学習を終えた生徒たちで、自分はまだ見たことすらない数学3Cの内容を中心に授業が展開されました。
当然、授業の内容は何一つ分からず、これではまずいと本気で思いました。
完全に自分が井の中の蛙になっていたことを思い知り、このままでは難関校の合格なんて夢のまた夢だと気づきました。
それからは、1ヶ月での自学で数学3Cを終えて、問題演習に入れるようにしました。
勉強しているのかしていないのか分からなかった他の科目についても、少しずつ入試対策を意識した勉強を始めたのがこの頃です。
中高一貫校と公立高校の間の違いは、この進度の速さが一番大きなものだと思っています。
3年生時
3年生になってからは、難関校に受かることを目標に、可能な限り勉強時間を確保しました。
当初は、A判定を取っていた大阪大学が第一志望でしたが、5月頃に志望校を東大に変更し、そこからは勉強漬けの日々が始まりました。
学校が終わったら、同じような大学を志望する仲間と集まって閉校時間まで勉強し、それが終わったら、塾の自習室に移動して、さらにそこが閉まるまで勉強するということを続けていました。
塾は、駿台で数学のみ取っていましたが、今思うと、通う必要はなかったように感じます。
というのも、塾で扱う問題の難易度はあまりにも高度で、そこまでできなくても東大の合格点は取れると思うからです。
とはいえ、自習室で集中して勉強できたのは良いことでした。
勉強時間は、平日で7時間、休日で12時間程度は取っていたと思います。
また、夏休みや、入試直前で自由登校になった際は16時間勉強していました。
個人的には、飛び抜けた才能のない人間が東大に現役合格するには、このくらいの学習時間が必要だと思っています。
模試の判定は、一番良い時はあと1点でA判定のB判定を取ることもありましたが、総じてCが多かったように思います。
完璧な受験対策を行うのは、どうしても中高一貫校の学生には遅れてしまうため、ある程度は模試の成績が低くても気にしないようにしていました。
自分は数学と化学が苦手だったため、勉強時間のほとんどをその2科目につぎ込んだように記憶しています。
逆にいえば、英語、国語、生物の3科目を得意科目にできたのが勝因だったのではないかと思います。
本番の試験では、苦手の数学が思いの他できた頃により、2日目の問題を気楽に解くことができて、かなりの余裕を持っての合格でした。
これだけ見ると、順調に勉強の成果を発揮して合格したように見えますが、そこまで到達するには地獄のような苦労がありました。
凡人が東大受験に成功するために必要なこと
最後に、凡人が東大受験に成功するためには何を念頭に置く必要があるかについて書きます。
東大受験だけでなく、同レベルと考えられる京大、一橋、東工大、医学部などにもこの考え方が当てはまると思います。
高校入学時点で偏差値は60以上が必要
この段階で多くの受験生が切り落とされることになると思いますが、これが事実だと私は思います。
ここまでの私の具体例を紹介した記事で、高校入学時の偏差値が65程度あり、学内でも上位の成績をコンスタントに取り続けても、東大に現役合格することは非常に難しいとお分かりいただけたと思います。
世間的に見れば、私を含むこのような来歴の学生は、頭が良い天才に分類されるのだと思いますが、当事者からすると、才能という面ではまるで不足していて、それを努力で埋めたという感覚です。
本当の天才は、ゲームばかりやっていても東大に合格します。
自分がそうでないのならば、偏差値が高い高校に入っていたとしても、研鑽を積むことを忘れてはいけません。
高い偏差値の高校であることが必要である理由として、学生同士で切磋琢磨できることも挙げられます。
勉強は一人でクリアしようとしてもなかなか大変ですが、同じようなレベルの仲間がいると成功に近づけます。
偏差値の低い高校から逆転して東大に合格するというケースは、ほぼないと思っていただいた方が良いです。
得意科目を作る
私の場合は、英語、国語、生物が得意でした。
これにより、受験終盤の勉強を数学と化学に専念させることができました。
実際の東大入試でも、全ての科目を満遍なく取るよりも、得意科目で一気に稼ぐ作戦の方がうまくいきそうな気がします。
とはいえ、目立った弱点がある場合は、それはそれで問題になってくるので、苦手な科目といえども、平均点くらいは取れるように目指したいところです。
得意科目を作ることができたら、それらについては過去問や予想問題集の演習を繰り返せば良いと思います。
これらの科目は得点を維持することを意識して、残った時間を苦手科目の改善に全投入します。
上記を踏まえると、2年生の中頃までには、自信を持って得点できる科目を1つでも作ることが合格に近づく鍵と言えそうです。
英語や国語は進度にかかわらず能力を高めていけるので、得意科目にするのにお勧めです。
勉強し続ける
東大に本気で合格したいならば、勉強する手を止めてはいけません。
途中に書いたように、私は平日は7時間、休日は12時間の勉強をしましたが、もし休日に15時間勉強していたら、もっと楽に東大に入れたかもしれません。
勉強の量にやりすぎということはないと思います。
少しでも合格の可能性を高めたいならば、1日の中で無駄に過ごしている時間を全て勉強に充ててみてください。
部活を行っている生徒でも、本気で東大に合格したいと考えるならば、疲れていることは言い訳にはできないということです。
あなたが休んでいる間にも、ライバルたちは勉強を続けてどんどん先に行っているかもしれません。
まとめ
今回は、東大に現役合格するためには何が必要かということについて書きました。
才能があるかどうかということは非常に難しい問題ですが、東大を受けられる能力のギリギリというものが必ずあって、誰でも努力すれば東大に入れるというわけではないと思っています。
努力を続けることも才能と言いますので、自分が努力を行うことができるタイプなのかどうかをよく考えた上で、東大受験を視野に入れると良いでしょう。
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東大に現役合格するには、かなりの努力が必要なんですね。mahuyuchanさんは、高校から偏差値の高いトップレベルの高校に通っていて、同じレベルの友人達と一緒に勉強したり、平日、休日ともに長時間勉強されて東大現役合格されたとのことですが、偏差値が50くらいの高校から東大を目指すのは難しいでしょうか。もし、可能ならばどれくらいの勉強時間が必要なのかと、どのような対策をすればよいか教えてください。
偏差値50というと、ちょうど平均くらいの高校ということになります。
高校の偏差値と大学受験の偏差値はリンクしていませんが、偏差値60を超えるような進学校に追いつくためには、かなりの学習時間が必要かと思います。
返信ありがとうございます。
東大を目指すためには、少なくとも中学生くらいから意識しないといけないんだなと思いました。
自分は高校3年生の時に東大志望にしましたが、受かる学生の多くは、もっと早い段階で志望校を決めてガッツリ勉強しているかもしれませんね。