どうも、mahuyuchanです。
今回は、デッドリフト自己ベスト更新の記事で書いた内容をさらにブラッシュアップして、200kgをクリアするために重要となる考え方や、トレーニング法について紹介する内容です。
目次
デッドリフト200kgはどのくらいすごいか?
まずはじめに、デッドリフト200kのすごさについて考えてみたいと思います。
トレーニングを始めたばかりで、やっとデッドリフトのフォームを覚えたというような人にとっては、200kgという数字は途方もないように思えるでしょう。
ジムにおいても、それほど高重量のデッドリフトを行っている人を見る機会は少なく、やはり200kgという数字はかなり達成困難な数字であるような印象を受けます。
しかしながらこれは、ベンチプレスを行う人数と、デッドリフトを行う人数に大きな開きがあることも原因だと言えるのではないでしょうか。
ベンチプレスは比較的楽しいトレーニングだと思っていても、全身運動で非常にきついスクワットやデッドリフトは、ボディビルダーやパワーリフターしか好んで行うことがないので、フィットネスクラブのようなジムだと、見かけることがないのが自然です。
ベンチプレスの強さの一つの基準として、100kgが挙げられるかどうかがあると思いますが、仮にベンチプレスとデッドリフトで同程度の練習量が確保できているとすると、デッドリフト200kgは、ベンチプレス100kgよりも、やや難易度が高いくらいではないかというのが個人的な意見です。
すなわち、ベンチプレス100kgをクリアした人ならば、正しい努力を積み重ねれば、デッドリフト200kgはクリアできるということになります。
注意したいのは、デッドリフトは全身運動で、多くの筋肉に疲労が溜まるため、ベンチプレスのように高頻度で練習することが難しい点です。
それを加味すると、ベンチプレスで100kgをクリアするよりは、時間はかかってしまうと考えた方が良さそうです。
デッドリフト200kgという数字はとても遠く思えますが、ベンチプレスで100kgを挙げられる程度のトレーニング経験があれば、努力次第で達成することができる数字だと言えます。
私が200kgを挙げるまで
私自身は、200kgを達成するまでにはかなりの時間がかかった方だと思います。
記録が残っている限りでは、2014年の4月に200kgを挙げていますが、本格的にウエイトトレーニングを始めたのが2011年頃からなので、約3年かけてのクリアとなります。
もちろん、この期間においては、デッドリフトを行っていなかった時間もたくさんあったので、毎週練習できるようなメニューを組める人ならば、これよりも早く目標達成できると思います。
この動画ではナローデッドリフトを行っていますが、最初にデッドリフトを始めたときはワイドスタンスで行っていました。
ワイドスタンスは体に合っていたのか、ある程度早い段階で、140kgを数回挙げられるようになっていたと記憶しています。
現在のようなナロースタンスに変えたのは、ワイドデッドリフトは脚の関与が大きいのに対し、ナローデッドリフトは背中の関与が大きいのではないかと考えたためです。
自分はパワーリフターではなくボディビルダーなので、背中の総合的な発達をデッドリフトで得たいと思い、ワイドデッドリフトからナローデッドリフトへ移行しました。
フォームの向き不向きはありますが、基本的にはワイドスタンスの方が記録は出しやすいように思いますので、まずは200kgという数字をクリアしたいという方は、ワイドスタンスで練習を始めると良いと思います。
パワーリフターのように、デッドリフトを主体としたメニューを組めば、もう少し上達も早かったと思いますが、ボディビル的な各パーツを細分化して鍛える方法を選んでいたので、なかなかデッドリフトを伸ばすのには時間がかかりました。
フォームで気をつけること
続いて、200kgを挙げるためにフォームで気をつけることを紹介します。
私はパワーリフティングの専門家ではないので、あくまでも自分がトレーニングの中で見つけたポイントの紹介に過ぎないということはご了承ください。
腰を丸めない
腰を丸めないということは、どの教科書にも絶対に書いてあることです。
腰が丸まると腰椎に負担がかかるため、できるだけ腰はニュートラルな状態に保つように言われます。
しかしながら往々にして、どうすれば腰がニュートラルに保てるかまでは書いていないことが多いと思うので、今回はその部分を解説します。
まず、まるっきり筋力がない人は、デッドリフトのフォームで重いものを持とうとしたら、どうしても腰が丸まってしまいます。
これは、体幹部を安定させる筋群が発達していないか、それらの筋肉をうまく使えていないかに由来します。
これを改善するためには、ごく軽いウエイトでのデッドリフトから始めるか、個別に体幹部を鍛えるようなメニューを取り入れることが勧められます。
前者であれば、20kgのバーベルを用いたデッドリフトを何回も行い、その中で体幹を固める感覚を掴むことになります。
後者であれば、自重でのバックエクステンションやアブローラーが比較的取り組みやすく効果も高いと思われます。
腰が丸まったフォームは、怪我の恐れがあるだけでなく、強い力を発揮するにも不向きなので、できるだけデッドリフトに取り組む最初の段階から、間違いを犯さないように気を付けたいところです。
自分は最近になって、ようやく体幹部を固めるコツを掴むことができ、それも自己ベスト更新の原動力になったように思っています。
肩を残す
続いては、肩を残すというテクニックですが、これはやや習得することが難しいです。
デッドリフトは、床からバーベルを引き上げる種目ですが、この時に腕を長く使うことができれば、それだけ引く距離を短くすることができます。
すなわち、シュラッグの時のように首をすくめた状態でデッドリフトを行うことは、挙上距離の点で非常に不利であると言えます。
腕の長さを最大限に利用するためには、シュラッグのスタート時のように、ウエイトによって肩が下方向に引っ張られている状態を作る必要があります。
しかしながらデッドリフトのスタート時には、バーベルは床に置かれた状態にあるので、そのウエイトを使って肩を下げることはできません。
ここで重要となるのが、挙上動作に入る前に、バーを握ったまま足で踏み込むことで、肩が下がった状態を作り出すことです。
バーベルを握ったまま足を踏ん張るようにすることで体全身に力が入り、バーベルと体が一体化するような感覚が掴めると良い感じです。
これがうまくできると、肩が下がることに加え、体幹部を固めることも行いやすくなるので、これまで特に意識せずにスタート動作に入ってしまっていた方は、意識して足の踏ん張りを取り入れてみてほしいです。
肩から先は、体幹部にぶら下がっているようなイメージを持ち、デッドリフトの動作中は特別な力を加えないようにすることもコツだと思います。
自分の強い部位を把握する
これはやや上級の考え方です。
デッドリフトは、床から脚の力を使ってバーベルを浮かすファーストプルと、膝のあたりを通過したバーベルをトップまで背中の力で引き上げるセカンドプルからなります。
ファーストプルとセカンドプルをうまく連動させることがデッドリフトの上達には不可欠ですが、人それぞれ体格や筋量が異なることにより、どうしても、どちらかのプルの方が得意という状況が起こりやすいです。
私の場合は、ファーストプルは苦手ですが、背中の力が強いため、セカンドプルはそれほど苦労しません。
自分がどちらのプルが得意かを把握しておくことで、弱点のプルを強化するにはどうすれば良いかを考えたり、長所を活かすにはどのようなフォームが良いかを研究したりすることができます。
どちらのプルが強いかは、それまでに行ってきた他の部位のトレーニングにも影響される部分があるため、記録がある場合は、それらも見直してみると発見があるかもしれません。
背中の力が強い場合は、脚の力で少ししか浮かせられなかったとしても、強引に背中で引き上げることも可能になります。
練習法について
正しいフォームを身につける
デッドリフトは動きが複雑であるため、フォームを習得することが非常に難しい種目ではないかと思っています。
パワーリフティングの心得がある人にフォームを見てもらえれば一番良いですが、全ての人がそのような環境にあるわけではないので、私がフォームの参考にした動画を貼っておきます。
この動画では、ナローデッドリフトで気をつける点が全て学べるようになっているので、トレーニング中級程度の方でも、自分のフォームに誤りがないかを確認するために、ぜひご覧いただければと思います。
パワーリフティング専門のジムに出稽古に行くことも一つの案です。
練習頻度を考える
デッドリフトの記録を伸ばすためには、動作に関わる筋肉を発達させることも重要ですが、それよりも良いフォームを身につけることの方がずっと効果があります。
そして、フォームを習得するためには、練習の回数をできるだけ増やすことが有効です。
しかしながら、デッドリフトは体全身に強い負荷のかかる種目なので、練習頻度を増やしすぎることもまた危険だと言えます。
間に休息を設けつつ、週に2回の練習ができれば、練習量としては十分なものが確保できていると思います。
1回の練習で行うセット数やレップ数は、トレーニングの段階や目標によっても変動しますが、記録を伸ばすことがメインであるならば、5レップか6レップを、4セットか5セット行うと良いと思います。
あまりにも重すぎると、フォームを練習する前に力尽きてしまいますし、逆に軽すぎる場合は、負荷に慣れることができません。
ある程度の余力を残しながら6レップ完遂できるような重量がお勧めです。
ちなみに私は、あくまでもボディビル的観点からデッドリフトを行っているので、筋肥大に有効とされる8回ギリギリを攻めるようにしています。
体力が有り余っていて練習頻度を増やすことが容易ならば、週に3回まで増やしても問題ないと思います。
補助種目を怠らない
デッドリフトはフォームが重要と何度も書いていますが、やはりそれだけでは、持っている筋肉の量によって頭打ちになるところが現れてくるはずです。
継続的に記録を伸ばすためには、補助種目で動作に関わる筋肉を個別に鍛えていくことも必要です。
以下に、デッドリフトの補助種目になると考えられる種目をいくつか紹介します。
- シュラッグ→僧帽筋
- バックエクステンション→体幹部(固有背筋)
- グッドモーニング→体幹部、ハムストリング、臀筋
- ベントオーバーロー→広背筋、体幹部
- アブローラー→体幹部(腹筋)
毎回のトレーニングでこれら全てを行うのは大変なので、他の部位のトレーニングとの兼ね合いを考えつつ、分散させてメニューに組み込むと良いでしょう。
グッドモーニングとベントオーバーローは、体幹部を固定する感覚を掴むのに非常に適しているため、個人的にはお勧めです。
まとめ
今回は、デッドリフトで200kgを挙げるための考え方とトレーニング法を紹介しました。
デッドリフトの記録向上には、正しいフォームの習得が不可欠なので、フォームを「練習」しているという意識を持って毎回トレーニングできると良いでしょう。
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